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【事例紹介】生産現場から料理人、そして消費者へ ― 県産認証畜産物の価値を伝える徳島県の取り組み ―

徳島県畜産GAP推進協議会

生産現場で生まれた価値を、どうすれば消費者にまで届けられるのか。
徳島県畜産GAP推進協議会は、実需者との接点づくりを通じて、その答えを形にしようとしています。

本記事は、そうした徳島県畜産GAP推進協議会(以下、協議会)の取り組みを紹介する連載記事の第2弾です。
第1弾では、トップシェフによるJGAP認証農場の視察や食品展示会への出展など、生産現場と実需者をつなぐ活動を紹介しました。

▼第1弾はこちら
【事例紹介】生産者と行政が一体となり、JGAP畜産物を消費者へ

今回は、リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクションの料理人を対象に実施されたセミナーおよび試食会、さらに徳島食材を用いた同ホテルでの特別イベントの様子を通じて、生産者から料理人、そして消費者へとJGAP認証畜産物の魅力が広がっていく取り組みをレポートします。

※本記事では、「徳島県産GAP畜産物」とは、徳島県内のJGAP認証農場で生産された畜産物を指します。

料理人に伝えるJGAPの取り組み ― 徳島県産GAP畜産物 認知度向上セミナー ―

2026年3月5日、リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクションにおいて、ホテルの料理人を対象とした「徳島県産GAP畜産物 認知度向上セミナーおよび試食会」が協議会主催で開催されました。

これまで協議会は、トップシェフによるJGAP認証農場の視察などを重ねながら、生産現場の取り組みを実需者に直接伝えてきました。
今回のセミナーは、そうした積み重ねの中でトップシェフの理解と共感が広がり、ホテル全体の取り組みへと発展するかたちで実現したものです。

セミナーでは、JGAP認証取得の支援に加え、認証畜産物の認知向上や販路拡大に向けた徳島県の畜産GAP推進活動について説明が行われました。
また、衛生管理や環境への配慮、労働安全、アニマルウェルフェアなど、JGAP認証農場で実践されている取り組みも紹介され、料理人にとって、食材の品質を支える背景への理解を深める機会となりました。

会場では、参加者が熱心に耳を傾ける姿が見られ、生産現場への関心の高さがうかがえました。

試食で感じる徳島県産GAP畜産物の魅力

セミナー後半には、徳島県産GAP畜産物の試食が行われました。

提供されたのは、
・とくしま三ツ星ビーフ(ゴールドスター)
・神山鶏
・阿波美豚
・たむらのタマゴ

料理人たちは、生産背景を踏まえながら実際に味わい、食材の品質と魅力を体感していました。

質疑応答では、
「GAPを知っている海外の方に対しては、JGAPを“日本版GAP”と説明すれば伝わるのか」
「JGAPはSDGsの取り組みとして位置づけて説明できるのか」
といった質問が挙がり、JGAPや農場の取り組みについて、調理や提供の場で積極的に伝えようとする意識の高さが印象的でした。

“知る”から“使う”へ ― 料理を通じて広がる食材の魅力 ―

セミナーの翌日には、同ホテルにて、「クラブ・デュ・タスキドール × 徳島食彩の饗宴」と題した特別イベントが開催されました。

JGAP認証農場の視察に参加したシェフたちが中心となり、徳島県の食材を用いた一夜限りの特別コースを提供。
生産現場への理解を持つシェフの手によって、食材の魅力が一皿一皿に丁寧に表現されました。

コース料理には、「とくしま三ツ星ビーフ」「阿波美豚」「神山鶏」「たむらのタマゴ」といったJGAP認証畜産物に加え、鳴門鯛や県産野菜など、徳島県の食材がふんだんに使用されました。

会場には、徳島県の豊かな食材と料理人の技術が融合した料理が並び、参加者はその味わいを楽しむとともに、食材の背景にある生産者の思いや農場の取り組みにも思いを巡らせていました。

“知る”だけでなく、“使われる”ことで魅力は伝わる。

今回のイベントでは、確かな管理に支えられた食材の魅力が、一皿一皿を通じて消費者へとしっかり届いていく様子が感じられました。​

生産から料理、そして消費へ ― 共感をつなぐ、協議会の取り組み ―

協議会では、JGAP認証農場の拡大に加え、農場の取り組みや認証畜産物の魅力を実需者や消費者へ届ける取り組みを進めています。

第1弾でご紹介した農場視察を起点に、今回は、セミナーや試食会で料理人が認証畜産物の生産背景や農場の取り組みを知り、さらに料理イベントを通じてその魅力が消費者へと届けられました。

生産者がどのような思いで家畜を育て、どのような管理のもとで生産しているのか。
生産の背景を知るシェフが、その思いを料理に込めることで、食材の持つ本来の魅力がより豊かに伝わっていきます。

生産者から料理人へ、そして消費者へ。
今回の取り組みは、JGAP認証畜産物の魅力が、生産者の思いへの共感とともに広がっていく、その確かな手応えを感じさせるものとなりました。

【協議会の事例から見える3つのポイント】

① 生産者と行政が連携して取り組んでいること
生産者が主体となりながら行政が伴走することで、継続的な活動につながっています。

② 実需者との接点を積極的に作っていること
シェフによる農場視察やセミナー、展示会出展などを通じて、実際に食材を使う立場の人との関係づくりが行われています。

③ 食材の魅力と生産背景を同時に伝えていること
味や品質だけでなく、生産現場の取り組みもあわせて伝えることで、認証農場や認証畜産物への理解と共感が生まれています。


※徳島県畜産GAP推進協議会の取り組みについて、詳しくは以下をご覧ください。
徳島県畜産GAP推進協議会

(取材年月:2026年3月)

※農林水産省「令和7年度 持続的生産強化対策事業(畜産GAP拡大推進加速化)」より