ASIAGAP内部監査員の要件について、「ASIAGAP審査員の要求事項と類似又は同等の教育、訓練、職務経歴」はどの程度類似していればよいでしょうか。
(技術レター2021年4月号 ※加筆修正あり)
ASIAGAP審査員の要求事項と類似とは、審査員要件で求めている学歴・教育歴、訓練、職務経歴と同等の過程や経験を指し、にすべて合致していることが必須ではありません。下記を参考にして下さい。ただし、審査員要件と同様に①学歴・教育歴、②訓練、③職務経歴の①②③すべてが必要になります(例えば、①として基礎研修、ASIAGAP差分研修、団体認証研修に合格している場合、それに加え②として訓練記録と③として必要な職務経歴が確認できる記録が必要)。なお、個別認証の内部監査を実施する者員には、総合規則12.1.2の要件は求めていません。
1 学歴・教育歴
総合規則付属書1 審査員経歴基準において、学歴・教育歴は、「農業/農作物関連の専攻、または少なくとも食品関連または生物化学の高等教育コース、もしくはそれと同等のコースを修了していること」となっています。これに類似する学歴、教育歴には以下があります。
ᅳ 農業高等学校卒業
ᅳ 農業大学校卒業
ᅳ 農業技術検定2級又は1級 合格(選択科目は作物、野菜、果樹、食品が該当)
ᅳ 食品安全検定中級 合格
ᅳ ASIAGAP農場用管理点と適合基準 解釈研修 合格 及びASIAGAP団体用管理点と適合基準解釈研修 合格
また、上記に限らず、農業や食品関連、生物化学関連の教育歴があれば、同等と考えられます。
2 訓練
総合規則11.1.3審査員の登録要件及び11.1.4審査員補の登録要件をすべて満たす必要はありません。
内部監査員になるために、内部監査の責任者や実績を積んでいる内部監査員から、内部監査の訓練、立ち合い評価を受けることで、類似の訓練を受けたと考えることができます。評価を受けたことが示せるように記録を残すことをお勧めします。
3 職務経歴
総合規則 付属書1 審査員経歴基準の職歴をすべて満たす必要はありません。
内部監査員として、自分が所属する農場・団体の品質保証や食品安全に関連する業務経験およびその業務の理解ができていれば類似する経験として考えることができます。
また、最終的には上記の類似する要件を経て、内部監査員として十分な能力を備えていることが重要になります。